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夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
九歳の夏休み、私は殺されてしまったのです……。少女の死体をめぐる兄妹の暗黒の冒険。斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、天才少年・乙一のデビュー作、ついに文庫化。


乙一さんの作品で一番最初に読んでいたらもっとすごいな、と思えたかもしれない作品。今読んでも面白くはありましたが。

でもなんかやりきれない感がありますね。健くんの大人びたような性格とか緑さんのおかしな性癖とかどこか物足りない感じ。猟奇的ならもっと猟奇的にやってほしかったです。弥生ちゃんだってもっと何かあっていい気がしました。
何といっても殺された「わたし」である五月がどこかあっさりとしていて冷静な語り口調が読んでいてどこかぞくりとします。

死体を隠すのにハラハラドキドキする様子は読んでいて楽しかったです。読んでいるこちらもドキドキとして。

そして『優子』は実はいまいち理解できませんでした。結局どうなの?と最後首をかしげてしまい…。どちらも狂っているように見えたのですが。清音だけ?なんにしても不思議なお話でした。
| 小説 [乙一] | comments(0) |
死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)
飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現われた。書き下ろし長編小説。著者は、78年福岡生まれ。今後の日本ホラー小説界の将来を担う書き手として注目を集めている。


いつ自分の身に降りかかってもおかしくない話だと思います。そして人の闇の部分って怖いなとも思いました。

それまで存在していた日常が何の前触れもなく変わるとき。それに気づいてどれほどの恐怖を味わうでしょう。そんな日々を生きて震えながら過ごして…心を殺してしまってもおかしくない。マサオはよく逃げなかったと思います。そうせざるを得なかったのかもしれません。この頃は親や先生が一番偉く感じて、親を悲しませたくない。いじめられる子だと思われたくない羞恥心だったり。読んでいて切なくなりました。

アオの存在は励みになると思った。けれど違ってとても恐ろしいものだった。アオの正体はマサオの心だったのだろうか。”死にぞこない”の意味は考えればいろいろあてはまるんだろう。

みなを嫌いじゃないといったマサオは優しすぎると思いました。恨んでも憎んでもいいように思えたのに。なんだかんだいって自分たちの優越にすぎなかったのに。

最後はすっきりと終わってよかったです。
| 小説 [乙一] | comments(0) |
ZOO
ZOO
評価:
乙一
集英社
¥ 1,575
(2003-06)
最も注目される若手ナンバーワン、乙一のホラー短編集。毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰? 「犯人探し」に奔走する男を描く表題作ほか、書き下ろしを含む全10編を収録。


面白かった!長編なのかと思ったら短編集だったのですね。

どのお話もお気に入りですが。あえて言うなら書き下ろしの『落ちる飛行機の中で』は微妙かなぁということです。定番でもいいから落ちていってほしかったかも、なんて(笑)

『カザリとヨーコ』の話は読んでて辛かったです。ヨーコに対する母親や周りの人の態度が。こういうのは本当悲しくなります。でも最後はよかったかなぁなどと思います。
『血液を探せ!』は面白かったです!コメディ風で(笑)お爺さんナイスキャラだと思います。タネはすぐに分かったものの物語は充分楽しめました。
『陽だまりの詩』、『SO-far そ・ふぁー』は感動です。感動というより悲しくなる感じでした。生きる意味、というものを感じさせるものでした。
『冷たい森の白い家』『Closet』『神の言葉』は…いまいち?ちょっとわかりにくかったかも。
『ZOO』『SEVEN ROOMS』はそれなりに面白かったです。猟奇的な感じで。心の奥の衝動というか。

いいのも微妙なのも含めてそれなりに満足な内容だったかな、と思います。
| 小説 [乙一] | comments(0) |
暗黒童話
評価:
乙一
集英社
¥ 950
(2001-09)
ある日、私は片目を失った。そして、その日までの記憶も。しかし、時折激しい痛みと共に見知らぬ映像が頭をよぎる…。その映像の源を求めて旅に出た私を待っていたものは…。


面白かったです。何が、と言われれば答えづらいですが。

人の記憶というのと他人と共有するものというのとなんかすごかったです。読んでて感心してました。想像するのが難しい場面とかあるもののそれが逆にいいところかと。

菜深が左目が見せる記憶によって行動していく様も良かったです。真実に近づいていく時の緊張感といったら。最後の菜深の”彼女”に向ける言葉にじんときました。記憶を失い、別の記憶の真相を探って成長していく姿がとてもよかったです。
| 小説 [乙一] | comments(0) |
失はれる物語
評価:
乙一
角川書店
---
(2003-12)
少年や少女だった日のひりひりするような魂を上質の文章力と定評あるストーリーテリングで描く乙一の傑作短編集


短編集、面白かったです。今回は感動系が多い?

一番のお気に入りは『しあわせは子猫のかたち』です。こういうお話が好きです。こういう幽霊?なら怖くないというよりむしろカモンな感じですね(笑)子猫も可愛らしくて。猫好きです。

本のタイトルになってもいる『失はれる物語』は切なかった。『傷』の話もよかったです。少年二人がいいですね。

『マリアの指』は男の二人どちらかが怪しいと思っていたら意外な人物が犯人で驚きました。なんだか悔しかったです(笑)

あとがきのPSにもありましたが両親とか交通事故で亡くなってるの確かに多かった。それぞれの話読むたび「また?!」と思わずツッコミ。
| 小説 [乙一] | comments(0) |
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